2019年3月10日(日)、午後2時から4時
今年度のSAVEJAPANプロジェクトの一環として
桐生市立昭和公民館にてカッコソウの勉強会を開催しました。
環境保護団体等に所属する32名が参加しました。
昨年11月にはカッコソウ保護区での整備拡大ボランティア活動を行い、
屋外で多くの人々が作業に参加しました。
今回はカッコソウの詳しい生態について学び、保護活動の輪を広げることを目的としました。
講師はみどり市で小平サクラソウの会で活動されている小林孝雄さん。
カッコソウの詳しい生態や現在の状況など、写真を用いて分かりやすく説明がありました。
1.カッコソウの生態
・タネと地下茎という2通りの方法で繁殖する
・水の流れのある傾斜地で、木漏れ日が当たる場所に生育する
・乾燥と暑さには弱い(気温30度で枯れてしまう)
2.一年間の生育サイクルと作業
・春 開花 冬の間に積もった落ち葉かき 新しい芽が日光に当たるようにする
・夏 葉と地下茎の成長 梅雨時に移植をする、雑草取り
・秋 果実が成熟し、実ったタネが地面に落ちる
・冬 冬芽の越冬 落ち葉かけ 湿気と寒さから守る 防獣柵張り
3.現状と保護活動
・2007年 絶滅危惧IA類(環境省第4次レッドリスト)に選定
・2012年 国内希少野生動植物種に指定 その後盗掘が助長される
・地下茎による繁殖はクローンなので、タネによる繁殖を行い、保護区で生育
・鳴神の自然を守る会による盗掘パトロール
・地元小学校での環境教育(梅雨時の移植作業)
4.今後の課題
・現在生息している遺伝子の数を減らさない
・昆虫など周囲の環境との生物多様性の保存
・人工林の整備、パトロール
・保護を呼びかける啓蒙活動
次回は梅雨時の移植作業を実際に行いながら、カッコソウの生態を学ぶことのできる機会を計画中です。