2019年6月15日(土)、午後1時半から3時
今年度のSAVEJAPANプロジェクトの一環として
桐生市立昭和公民館にてカッコソウの勉強会を開催しました。
環境保護団体等に所属する37名が参加しました。
講師はカッコソウ協議会の斎藤 陽一さんです。
前回の勉強会ではカッコソウの詳しい生態や現在の状況などについて学びました。
2回目となる今回は、カッコソウの歴史を学ぶことにより、
その希少性について理解を深めることを目的としました。
1.カッコソウはどんな植物?
・分類と生態
・種の保存法
・保全への取り組み(カッコソウ協議会の設立経緯)
2.カッコソウの歴史
・山田郡誌とカッコソウ
・植物図鑑に視るカッコソウの変遷
・江戸時代の好事家とカッコソウ
・飯沼慾斎とカッコソウ
・シーボルトとカッコソウ
・武田久吉とカッコソウ
・五百城文哉とカッコソウ
・江戸時代、カッコソウは「キソザクラ」と呼ばれ、既に好事家間でカッコソウが愛玩されていた
・江戸時代の園芸書『地錦抄付録』(1733年刊行)巻之一の中にカッコソウの図、説明文がある
その中で名前の由来について
「花の色は濃い紫色でエンジであり朱色にも見え、眩いまでに美しいことから、勝紅草と呼ぶ」
・シーボルトがオランダへ持ち帰った多大な植物標本の中にカッコソウの標本があった(産地は不明)
・文献上では1939年刊行の『山田郡誌』「第二節 天然記念物 第一項 植物の図」に
編纂者岩沢正作による記載がある。当時既に濫採のため絶滅が危惧され、自生地も限定されていた様子が伺える
参加者はカッコソウについて記載のある文献を手に取って見ながら、カッコソウの歴史と文献の中での変遷につい
て学びました。
カッコソウについて理解を深め、保護活動の役に立つことができそうだという感想が得られました。
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